自己愛性人格障害の被害妄想について
自己愛性人格障害の被害妄想例
自己愛性人格障害の人は、全て自分が正しく、特別な才能を持っていると思い込んでおり、不都合が生じたら「自分のせいではない」と、自己を正当化し、他人のせいだと被害妄想を抱くことも少なくありません。
例えば、隣の席の人が自分よりもテストで良い点数を取ったら「自分の物をカンニングしていた」等と被害妄想を抱くことや、会社でミスをしたら「あの人に仕組まれた」等と言うことで周囲を混乱させてしまうということもあります。また、人間関係が上手くいかずに転職を繰り返すことも多く、原因は全て環境や周囲の人間にあるという考え方を持ちます。
被害妄想や嘘をつくことにより、人間関係が上手くいかないということさえも自覚することができない難しい障害です。
被害妄想による苦痛
自己愛性人格障害の被害妄想は周囲を傷つけたり、周囲との人間関係を破壊したり、トラブルを起こすこと以外にも問題点があります。それは、当人が「常に人から見られている」、「周囲の人から嫉妬されている」と思い込むがことで、神経質になりすぎることや、気持が落ち着かないということでイライラしてしまうことがあります。特に、自分の思うようにならない時は、八つ当たりをすることで発散することもあります。
被害妄想がエスカレートすると、周囲が自分を陥れようとしている、近隣の人に監視されていると思うことで自分自身が苦しくて辛くて行き場のない想いに駆られてしまいます。自己愛性人格障害者は、自分が好きであり、大切であるのですが、一方、精神的には幼くて脆くて崩れやすいという一面を持ちます。
病識がないことは本人にとっても辛いことです。しかし、病気だと言うことがわかれば、治療を受けることで改善できることがあるのです。そのため、人格に問題がある方を治療に結びつけることが大切なのです。
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