自己愛性人格障害と浪費
さまざまな精神疾患で、「浪費グセ」という問題があります。これは、人格障害に限らず、うつ病や双極性障害などでも見られる特徴なのですが、自己愛性人格障害でも浪費という特徴を表す人がいます。
なぜ自己愛性人格障害だと、浪費をしてしまうのでしょうか。ここでは、自己愛性人格障害の浪費について考えてみましょう。
自己愛性人格障害と浪費行為
浪費行為は、自己愛性人格障害の人にも見られる行動の1つですが、全ての自己愛性人格障害の人が浪費グセがあるというわけではありません。お金を使うということで、自己愛を満たせたり、完璧な自分を作り上げられることができる場合に、浪費グセが出てしまうからです。
つまり、自己愛性人格障害が原因で浪費行為をしてしまうという人は、お金を持っている自分、高価なものを持っている自分という自己像を満たすために、浪費行為を行います。
逆に言えば、高価なものを持っていなければならない、だとか、他人におごってカッコ良いところを見せなければならないと異常なまでに思っていない場合は、自己愛性人格障害であっても浪費行為を行うことはないでしょう。
浪費行為が問題になる場合
自己愛性人格障害で、自己愛を満たすために浪費を行なっている場合でも、それを賄うだけの財力があったり、独り身であるという場合は、あまり問題ありません。
しかし、こういった特徴をもつ自己愛性人格障害の人が、結婚などをした場合、性別に関わらず大問題になることがあります。
たとえば専業主婦の人なら、夫の給料が有限であるということを意識せずに、好きなだけ好きなものを買ったり食べたりして、カードローンまみれになる・・・なんてこともあるでしょう。
男性なら、家計を妻には任せず、働いたお金は自分で使いきり、あげく借金までしてしまうような感じです。しかも、給料を家に入れないことで、家族が困るというようなことは思い当たりません。
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