自己愛性人格障害と記憶障害
自己愛性人格障害の人は、過去の記憶を自分の都合の良いように改ざんします。また、受け入れられない記憶や自分にとって都合の悪い記憶については改ざんだけでは無く喪失する事もあります。
自己愛性人格障害が起こす記憶障害
自己愛性人格障害の人は、過去の対人関係の記憶を自分にとって都合の良い様に無意識に改ざんします。また、自分に非がある出来事が起こると受け入れる事が出来ず、空想の世界に逃げ込んだり、都合の悪い事を喪失(「解離性健忘」と言います)する事があります。
周囲から見れば「嫌な事をされた事は執念深く記憶しており、逆に自分が攻撃した事は一切忘れ、嫌な事をした相手を怨み続ける」という様に、自己中心的な存在であると受け止められます。
記憶の改ざんを行うと共に、自己愛性人格障害の人は妄想もする為、それが上手く当てはまる状態にあると、事実では無い事を事実である様に話し出します。
例えば、誰かに対して暴力を振るい、やり返された経験を、相手に自分が暴力を振るわれたと記憶を改ざんし、「無抵抗の自分に暴力を振るった」として相手を非難する事があります。
また、自己愛性人格障害の人が誰かに何か良い事をした事はずっと記憶として残りますが、誰かに良い事をしてもらった記憶は簡単に喪失してしまう為、相手に対して感謝する事が出来ません。(誰かから良い事をしてもらうのは当然の事である、という認識をしているせいもあります)
もし自分が他人に褒められる様な事があれば、いつまでもその記憶は持ち続け、何度でも周囲に褒められた事を自慢するという特徴もあります。
他にも、数分前の出来事であっても、自分にとって都合の良い記憶に改ざんする為、発言内容が数分前と比べて矛盾している事が多く、周囲の人を混乱させる事があります。
解離性健忘とは
解離性健忘とは、トラウマやストレスによって引き起こされる症状で、自分にとって重要な記憶が喪失する状態の事を表します。記憶の空白期間は数分単位から数年間にも及ぶ事があります。最近の事や昔の出来事を部分的に憶えていない事を「健忘」と言いますが、精神的なものが原因で記憶を喪失する事を「解離性健忘」と言います。
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