自己愛性人格障害は病気を認めない
自己愛性人格障害は精神疾患の1つとされていますが、なかなか治療が難しい病気です。その1つの理由が、自己愛性人格障害の人本人が、自分の病気を受け止めきれない、認めることができないということです。
自己愛性人格障害の人が、自分が病気であることを認められないのはなぜなのでしょうか。
自己愛性人格障害だと認めないわけ
自己愛性障害の症状には、いろいろなものがありますが、自分の非を認められないというのが、大きな特徴として挙げられます。これは、非を認めてしまうと、自分が完璧な存在ではないことを認めなければならないからだと考えられます。
自己愛性人格障害の人が、自分が病気だと認められない理由もここにあります。自分が自己愛性人格障害だという病気であることを認めてしまうと、特別な自分という存在というものが、嘘だということになってしまいます。
自分が特別だと思うことで、精神を保っているようなもろさを持つ自己愛性人格障害の人は、病気だと認めると、根底にある劣等感と対峙する必要があるために、病気を認めなくないのです。
治療を始めるには
自己愛性人格障害といっても、その病気の程度は人それぞれです。比較的軽度な人なら、周囲からの指摘や、なんとなくいつも物事がうまくいかない、仕事が続かないといったようなことで、自己愛性人格障害を自覚し、病気を認めることができます。そうなれば、治療を始めるのはたやすいでしょう。
しかし、それなりに年齢を重ねている人や、重度の自己愛性人格障害の人は、やはり病気を認めるということができません。そのために、治療を行うことすら不可能な場合が多く、この場合、自己愛性人格障害が治る見込みもほぼないといっていいでしょう。
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