自己愛性人格障害はナルシストか

自己愛性人格障害とは、歪んだ自己愛のために、逸脱した言動をとってしまうような精神疾患です。「自己愛」と聞くと、ナルシストが浮かびますが、自己愛性人格障害の人は、ナルシストなのでしょうか。また、ナルシストだと、自己愛性人格障害になってしまうのでしょうか。

ここでは、自己愛性人格障害とナルシストについて考えてみましょう。

ナルシストとは

ナルシストと聞くと、多くの人は、自分のことが好きな人だと思い浮かべるのではないでしょうか。いつも鏡を見ていたり、ショーウィンドウにうつる自分の姿をチェックするような人を思い浮かべることもあるでしょう。そういう人もナルシストと言えなくはありませんが、ただ自分が好き、自分の外見が好きというだけなら、特に問題はありません。

しかし、病的なナルシストになると、自分に対する認知の歪みが起こり、実際の自分ではない、完璧な自分こそ本物だと思い込んでしまいます。この状態になれば、自己愛性人格障害が始まっているでしょう。

自己愛性人格障害はナルシストなのか

医学的な意味で言えば、自己愛性人格障害とは、異常なナルシストと言っていいでしょう。そういうわけで、一般的にナルシストと言われる人は、それが健康的な精神の元に成り立っている程度であれば問題ありませんが、思いつめたような病的な気配があるナルシストなら、自己愛性人格障害になりやすいと言えます。

周囲が心配になるようなナルシシズムを発揮している人がいれば、自己愛性人格障害になる可能性があります。特に、人からの批判に耐えられなかったりするような傾向がある人は、ますます注意が必要になります。

自己愛性人格障害は、軽度のうちなら治療が難しくない病気です。ですから、ナルシスト傾向があるかどうかというのも、早期発見のためには、重要なポイントでしょう。

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