自己愛性人格障害は空気が読めないのか
「空気が読めない人」というのは、どこにでも存在するものです。ちょっと空気が読めないなー・・・というレベルから、周囲の方々に敬遠されるほどのレベルの方まで程度はさまざまですが、こういった方は何か精神的な疾患を抱えていることもあります。
それでは、自己愛性人格障害の方は、一般的に「空気が読めない」といわれる性質に該当するのでしょうか。
自己愛性人格障害だと空気が読めない?
自己愛性人格障害の方は、周囲が自分とは異なる価値観を持っているということを理解できません。というより、理解しようとしません。もしそうだとしても、自分に合わせるのが正しいとまで思っています。
この性質のことを考えると、自己愛性人格障害の方は「空気が読めない」と言われることも多いでしょう。
何故なら、発言すべきではない雰囲気の時でも、自分が発言すべきと思えば、発言するからです。また、共感性に乏しく、他人が傷つくかもという思いやりに欠けるので、平気で人を傷つけるようなことを言ったりします。
空気が読めないというのは、簡単に言うと他人の気持ちを想像する事ができないということになりますが、自己愛性人格障害の方は、他人の気持ちを想像するということをそもそもしないので、「空気が読めない」と言われることも多いでしょう。
空気が読めない=自己愛性人格障害ではない
ここで気をつけるべきなのは、異常に空気が読めない人というのが、必ずしも自己愛性人格障害というわけではないということです。
例えば、発達障害の方だと、その症状によっては空気が読めない発言をすることもありますが、そちらについては、他者に対する思いやりに欠けるわけではなく、場の雰囲気を読めないという脳の機能障害なので、「こういうことを言うと他人が傷つく」というのを覚える事ができれば、相手を傷つけないためにその行動をしなくなるということも十分ありえます。
しかし、自己愛性人格障害の場合は、自分の都合のためなら相手が傷ついたとしても、それは相手の所為ということになるので、行動を改めさせるのは相当困難なのです。
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