自己愛性人格障害の治療はどのように行われるのか
自己愛性人格障害は、自分で病気であると自覚することが難しいため、治療をはじめることすらなかなかままならないものです。ですが、精神疾患だと自覚できれば、治療を始めることができます。
自己愛性人格障害の治療とは、どのように行われるものなのでしょうか。
自己愛性人格障害での治療
自己愛性人格障害は、うつ病などのように、脳内の分泌物質の異常などではないため、薬物による治療よりも、精神療法という治療を主体として行います。
精神療法とは、カウンセリングなどによって、認知のゆがみを治したり、対人関係をどう改善していくかという治療を行なっていくものです。自分自身と向き合うことが必要なため、これを苦にする自己愛性人格障害の人も多いでしょう。また、患者だけではなく、家族や配偶者などを対象にした治療もあります。
薬物療法を用いることもありますが、これは、どちらかというと治療を行なっていく上で、うつ症状や不安感のために、苦しむときに使用されます。精神療法を行う上で、特にそういった症状が現れないであれば、薬物療法を無理に行うことはありません。自己愛性人格障害で使われるような薬には、抗うつ薬、抗不安薬、抗精神病薬などといったものがあります。
ただし、これは鬱症状や不安症状を緩和させるために用いられるものであって、自己愛性人格障害は薬では治せません。
精神療法が柱となる
自己愛性人格障害の精神療法の目的は、本当の自分に気づき、等身大の自己イメージを作るというところにあります。そのために、カウンセリングを通して、自分の心を見つめ直したり、自分がどういう生活を送ってきたのか、どういう悩みがあるのかということを考えていきます。
そうしていく上で、家族や配偶者がいるという場合は、その人たちの協力も重要になります。そのため、家族関係や夫婦関係を改善するような治療も行われるのです。
本人が治療を受けなくても、家族が無料相談などで、自己愛性人格障害でないかどうかを相談することもできます。まずは、そこからはじめてみてはどうでしょうか。
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