DSM-5による自己愛性人格障害の基準
自己愛性人格障害は、本人が自覚することが大変困難なため、治療を始めることがそもそも難しいのですが、本人さえ協力的であれば、治療して改善することは可能です。
その前段階として、自己愛性人格障害であるかどうかを診断することになります。この時に用いられるのがDSM-5というものです。
DSM-5とは
DSM-5とは、あらゆる精神障害に関する診断に用いられるマニュアルです。「Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders」の略ですが、日本語にすると、「精神障害の診断と統計マニュアル」ということになります。「5」とは、5版を意味します。
これは国際的に広く用いられている、精神障害に関する診断基準で、自己愛性人格障害をはじめとした人格障害の診断にも用いられます。
その他にも、さまざまな精神障害の診断の基準とされています。
自己愛性人格障害の診断基準(DSM-5)
DSM-5によると、自己愛性人格障害の症状に関する9つの項目の中で、5つ以上あてはまると、自己愛性人格障害だと診断されます。ここではその9つの項目全てを紹介はしませんが、例えば、「過剰な賞賛を求める。」「尊大で傲慢な行動、または態度。」「しばしば他人に嫉妬する、また他人が自分にしっとしていると思い込む。」などの項目があります。
これらの項目は全て、自己愛性人格障害の特徴を的確に表しており、これに5つ以上あてはまらなかったとしても、いくつか当てはまっているのであれば、自己愛性人格障害なのではないかと周囲に疑われるレベルです。
この9つの項目については、インターネット検索をすれば、全てを見ることができますから、周囲に自己愛性人格障害の傾向にある方をモデルにして、診断をすることも可能です。ただし、専門家ではない個人がする診断は正しいとは限りませんから、参考程度にしておいてください。
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