ICD-10による自己愛性人格障害の分類

ICD-10による自己愛性人格障害の分類

ICD-10による自己愛性人格障害の分類

自己愛性人格障害の診断基準として使われるものとして、DSM?5の他に、ICD?10というものもあります。こちらもDSM?5と同様、自己愛性人格障害の診断によく用いられるものです。

 

ここでは、ICD?10がどういったものかを見ていきましょう。

 

ICD?10とは

ICD?10は、世界保健機関が好評している、さまざまな疾病に関する統計基準です。ICDとは、「International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems」の略で、日本語では、「疾病及び関連保健問題の国際統計分類」となっています。

 

つまり、ICD?10は、精神障害を専門に取り扱っているわけではありません。そのためなのか、個別に自己愛性人格障害の項目があるDSM?5と違い、自己愛性人格障害は「他の特定のパーソナリティ障害」というものに分類されています。そして、ICD?10では、全ての人格障害の診断で、人格障害の全般的診断ガイドラインというものを満たすことを求めています。

 

ちなみに、妄想性人格障害や演技性人格障害などは、ICD?10でも個別の項目が準備されています。

 

これらの人格障害は、F60というカテゴリにまとまっています。

 

自己愛性人格障害とICD?10

前述のとおり、ICD?10では自己愛性人格障害について個別に項目が設けられていません。そのため、個人が自己愛性人格障害の診断を試しにやってみるときは、DSM?5の方が使い易いでしょう。

 

人格障害の全般的診断ガイドラインを1つ紹介しておきます。

 

「きわめて調和を欠いた態度と行動を示し、通常いくつかの機能領域、たとえば感情、興奮、衝動統制、知覚と思考の様式、および他人との関係の仕方などにわたる。」というものです。これは、自己愛性人格障害の特徴にもあてはまりますが、他の人格障害にもあてはまる特徴です。人格障害は種類がさまざまなのですが、それぞれの症状は似通っている部分があるのです。

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